振袖に込められた思い

 

こんばんは。

佐々木宏和です。

まだまだ寒い日が続きますね。

こんな時は鍋が美味しくて、我が家の夕飯も味を変えて鍋ばかりです。

でも、とうとう長男が怒り出し、鍋は一週間禁止になってしまいました。笑

食べ盛りの男子には無理もないです。笑

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「成人式に着る振袖ができたから、袖を通す前に振袖だけで撮ってほしい」

そんなリクエストをくれた母娘がアトリエに来てくれた。

昨年の撮影の時に着物の好きなお母さんから、その振袖への思い入れを聞いていたので、僕も今日の撮影を楽しみにしていました。

 

この振袖を着る女の子は赤ちゃんの時から僕が撮影していて、このコラムの「卒業を控えて」にも登場している魅力的な女の子だ。

今まで節目の撮影の時には、必ず着物で撮影してきました。

 

振袖と帯を撮影用に飾ると、母娘は感慨深そうに眺めていて、その場が幸福感で包まれているようでした。

そして、女の子のイメージにぴったりの振袖には、お母さんの思いが宿っているようでした。

 

昔は女性の着物は財産の一つで、その家にとって特別なものだったらしい。

今ではレンタルが主流になり、そのスタイルも今風に変わってしまった。

だけどこの母娘を見ていると、振袖をとおして母親の愛情や、二十歳まで無事に育ってくれた喜びや、娘から母への感謝が伝わってくるようでした。

 

昔から日本の女性にとって、着物はそんな存在だったのかもしれない。

どんな時代でも母から娘へ伝える家族の思いは生きづいている気がしました。

スマホで振袖を撮るこの女の子も、さすがは母の娘。

着物への美意識が高く、そのことをしっかりとわかっているようでした。

やがて女の子も母になり、もしかして娘を授かったら、この振袖はこの時の母娘の気持ちを伝えていくのでしょう。

いい着物を作るというのはそれなりの値段がするけど、それには代え難い家族の気持ちを伝えることなのかもしれません。

 

いつもは振袖姿を撮影するだけだけど、今日のようにこんな場面に関われたのは貴重なことだったし、とても嬉しいことでした。

大切なものを教えられた気がしました。

そして何より、小さな時から親しみを感じている女の子の振袖だったことが、僕にはとても嬉しく感じることでした。

 

上の写真は予定外の僕のひらめき。

照れる女の子を半ば無理やり誘って撮ったものです(笑。

だって、絶対いいという確信があったから。

振袖を介した母娘の思いと、女の子の魅力と、その場の幸福感。

そのことが写るという確信があったから。

 

本当に楽しく幸せな撮影でした。

次は4月に、振袖姿を見るのを楽しみにしています。

 

_____佐々木宏和

 

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