冷たい百円玉

大学のセンター試験も終わり、いよいよ本番が始まる。
長男も受験生、まもなく志望校の試験だ。

この時期アトリエにはたくさんの受験写真の注文が入る。

訪れる高校生、誰もが息子と重なる。

足りなくなっちゃったのですぐにできませんか?
汚してしまったのですぐにできませんか?
データ出願ってどうやってやるんですか?

こちらも心配になり、ついつい首を突っ込みたくなってしまう。
息子への思いと重なり、気持ちが仕事の枠を超える。

センター前は、まだはつらつとしていたのに、
だんだんと疲れた様子の高校生。

「頑張ってね」

僕はただ当たり前のことしか思いつかない。

彼らは学校帰り、自転車に乗ってに受け取りに来る。
いただく百円玉はどれも冷たく、清々しい。

 

佐々木運真