家族写真は航海の船を休める錨

 

長男の七五三をきっかけに撮り始めた中野家の家族写真。

現在、二人の息子さんは二十歳をすぎ、立派な社会人だ。

兄は静岡県、弟は和歌山県に分かれて暮らすようになった。

今でも家族写真の撮影は続いている。

兄弟は家族写真の撮影のために予定を合わせ、撮影のためだけに家族は集まり、

撮影が終わるとそれぞれの場所に戻っていく。

航海に出た船が、実家という港に集まる。

この家族にとって、家族写真は船を休める錨のようだ。

 

_____佐々木運真

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA