背中の感触

 

泣き崩れる背番号8。

早すぎた2回戦敗退に

現実を受け入れることができない。

 

同じ背番号8。

昔の僕と重なる。

僕たちも早すぎた敗退を経験した。

 

そしてあの時の悔しさは

ずっと忘れることができなかった。

 

 

声もかけれず、

隣にいた控えの背番号17。

彼が優しく背中を支えた。

 

ふと、僕の背中にも

誰かが支える手の感触が蘇る。

 

あの時は悔しさのあまり気付かなかった

背中の感触。

 

僕の背中にも

誰かがねぎらってくれてたんだ。

 

そう思うと

あの時の自分よがりの悔しさが溶けていく気がした。

 

僕は長い時間、悔しさに酔い

大切なことに気づかなかったのかもしれない。

 

目の前の8番が昔の僕だったら。

今なら言ってあげたいことがある。

それは、

「いつか、誰かが背中を支えてくれた感触を

思い出してください。」

 

成章野球部の後輩たち、

ありがとう、お疲れ様でした。

 

 

_____佐々木運真

 

 

 

 

 

 

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA