僕に求められるもの

 

隣に座ってくれたら安心なのに、

すぐに好きなところに行ってしまう。

 

あの子はどんな顔で写っているのか、

ちょっと心配なパパとママの笑顔。

 

でもね、

 

パパとママには見えないけど、

ほらっ、ちゃんといい顔してる。

 

 

こんなことを思いながら

この写真を仕上げていたら

息子のことに思い至る。

 

 

この家族写真のように

こんな心配を乗り越えて、

「いい顔」を想像するのが親の役目。

 

もし、親の想像力がなかったら

「いい顔」も拗ねていじけてしまう。

 

 

僕の目に写る息子の姿は

反抗と苛立ち。

だけど、聞こえてくるのは

意欲と笑顔。

 

それなのに、

そのことを想像するのが

なんと難しいことよ。

 

想像力が欲しい。

 

カメラを見るこの子がいい顔してるように、

世間を見る息子の顔もいい顔なんだろうか?

 

目に写るものを乗り越えて

想像の世界に視点を移す。

 

今、僕に求められるものは

想像力と寛大さだ。

 

そんなことは、わかっているのに・・・。

 

それにしても息子よ、

ちょっと厳しすぎないか?

 

 

_____佐々木宏和

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