兄妹が小さな頃から撮り続けている家族の撮影。
今年もまた、その日がやって来た。
いつも家族4人で撮るのが、お決まりのご注文。
だけど今年はちょっと違う。
撮影の準備をしていると、妻からメモを渡された。
お母さんからのメモにはこんなことが書いてある。
「家族写真」と「子供2人」の2枚をお願いしたいのですが・・・。
子供2人の写真は佐々木さんの方から
「せっかくなので2人での写真も撮りましょう!!」
と誘ってもらえると助かります。
親が提案するとイヤがるので。
宜しくお願いします。
今年、高校入学の妹と三年生のお兄ちゃん。
二人は同じ高校に通う。
一緒の制服姿を撮るチャンスは今年だけ。
お母さんが「2人の写真」を欲しがる気持ちがよくわかる。
だけど年頃の二人は一緒になんて撮りたくないのだろう。
特に異性の兄妹はなおさら、イヤがる事が多い。
だからお母さんは僕に任せて来た。
そんなお母さんの気持ちが僕には嬉しい。
子供たちが小さな頃から撮っていると、
思春期になっても心を開いてくれる。
だから難しい年頃の撮影は、
こんなふうに僕たちに任せてほしい。
兄妹は特に僕と話すわけでもなく、
僕もメモのようなセリフを言うわけでもなく、
撮るのが当たり前のようにして、2人の撮影を進める。
兄妹もこちらの誘導を自然と受け入れてくれて、
まんざらでもない様子だ。
思春期だから、
普段は話をしないから、
一緒に並ぶだけで価値がある。
この時にしか見えない貴重な雰囲気がある。
2人の繊細で離れてしまいそうな関係性を
僕の言うポーズで壊さないように構図をつくる。
同じ制服の兄妹をカメラ越しに見ながら、
僕は特別な写真になる確信をした。
いつもより多めの時間を使って、
今年の撮影は終了した。
今年の特別な一枚が
兄妹の思い出になってくれると嬉しいなぁ。
_____家族写真家 佐々木宏和
10年の家族写真。
思春期を迎える家族にオススメです。
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