「はいっ」「はいっ」「はいっ」「ういっす」
僕が撮影の指示を出すたびに気持ちのいい返事が返ってくる。
剣道で鍛えた双子の兄弟は、高等部に入学した。
五厘に刈られた頭は、二人の気合の表れだ。
入学式を終えて、練習が始まるまでのわずかな時間に、
二人は慌ただしくやって来た。
真っ先に目に入った二人の五厘刈りが、違った意味で眩しかった。
今まで、剣道の大会で優勝するたびに来てくれた二人の撮影は、
いつも本当に気持ちがいい。
背筋を伸ばして立ち、爽やかに笑ってくれる。
そして話すときは決して目を逸らさず、撮影を楽しそうに受け入れてくれた。
高等部ではさらに厳しい練習が待っているらしい。
だけど二人はもっと強くなれることを楽しみにしているようだった。
「男の子には食事だけしっかり与えればいい」と
僕の母が言っていたのを思い出した。
この日のために着物を着た双子の母親は、
五厘刈りを眺めながら、ただニコニコと幸せそうに笑っていた。
その笑顔から、母の愛の深さが伝わってきました。
いっぱい食べて、よく寝て、汗臭く、叩かれながら、
逞ましく成長してください。
入学おめでとう。
_____家族写真家 佐々木宏和