5人で撮る最後の家族写真。
今月の終わり頃は、
いつも家族を支えるママの大舞台だ。
それなのに、
ママはいつものように
笑顔で話してくれる。
もう多感なお姉ちゃんは、
それを見て何を思うのだろう。
撮影を終えて、
みんなは糸の切れた凧のように帰って行った。
この後の外食に夢中のようだ。
一人残ったママが、
丁寧にお支払いをしてくれた。
やっぱり素敵な笑顔だった。
そして、
誰もいなくなったアトリエに
また誰かがやって来た。
お姉ちゃんだ。
ちょっと照れた笑顔で
忘れ物を届けに来てくれた。
その笑顔はママに似た
素敵な笑顔だった。
_____佐々木宏和