家族写真で得られる7つの価値 その5

その5 子供が親の愛を確認できる

生まれた時から毎年、僕が撮影してる女の子がいます。

毎年の写真を1冊にまとめたアルバムは分厚くとても重たいです。

その子も先日20歳になり、成人式の写真を撮りました。

撮影の前日、その子からこんな電話がありました。

 

「明日、サプライズで両親に花束をプレゼントしたいから、

お花屋さんから花束を受け取って、隠しておいてもらえますか」

 

そして、撮影が終わり、隠しておいた花束を女の子にこっそり渡しました。

その分厚いアルバムを見ている両親に女の子は近づき、

「今までどうもありがとう」

びっくりする両親に女の子は照れ臭そうに花束を渡しました。

 

この女の子は今まで写真を撮らなくても、花束を渡したかもしれません。

 

でも、

アトリエをサプライズの場所に選んでくれたことや、

僕たちもちょっとだけ巻き込んでくれたこと、

さらに、その時に分厚いアルバムを見てたことで、

僕はこの女の子の感謝のきっかけが、「今までの写真」にもあったのかなあと思ったのです。

「今までの写真」が女の子に、親の愛情を伝えていたのかなあと思ったのです。

 

小さな子供は、家族と一緒に写っている写真を見ると喜ぶのですが、成長とともに、そんな表現をしなくなってしまいます。

でも、その気持ちの本質はずっと続いていて、反抗期や思春期を迎えても家族と一緒に写る家族写真を、どこか嬉しいと感じていると思うんです。

年頃の子供たちは家族の中にいると素直になれず、親のことを面倒や邪魔に思ってしまいますよね。

だけど、家族写真として外側から見ると、家族を客観視できて、素直に親の愛情を感じていると思うのです。

でなければ、そんな年頃の子供たちが、毎年親と一緒に家族写真なんて撮らないですよね。

 

ある本で読んだのですが、補導される子供たちの多くは親の愛情を求めていて、さらにその家庭には家族写真がほとんどないそうです。

家族写真というのは親の愛情を伝えるもの、

子供たちが迷った時に、子供たちの力になってくれるもの、

そんな力があると思うのです。

 

 

家族写真で得られる7つの価値 その6「運が良くなる」

 

 

家族写真で得られる7つの価値 「プロローグ」